story
未来を照らす、幾筋もの光。
大学生のとき、私の住む地域は大きな台風の被害に遭った。
自宅は停電により照明やエアコン、そしてマンションのエレベーターや水道までも止まってしまった。
飲食、お風呂、トイレ。日常生活の全てが不便になり
「あたりまえ」だと思っていた暮らしが、とても尊いものに思えた。
最後まで充電が残っていた私のスマートフォンが、家族にとっての貴重な情報源になった。
充電のほとんどがなくなった3日目の朝、住んでいる地域の停電が徐々に復旧していることを、
停電情報のサイトで知った。家族みんなで顔を寄せ合って画面を見ていると、
母が「よかった、もう少しだね」と安心した笑顔を浮かべた。
その日の夕方、私の家でも電気が復旧した。暗く沈んだ空間だった自分の家に明かりが灯った時、
何とも言えない大きな安心を感じた。私たちに「あたりまえ」が戻った瞬間だった。
日常の尊さを知ったこの日、私はこれを支える仕事に就きたいと強く思った。
「あたりまえ」を支える、これを軸に就職活動に臨んだ私は東電物流に入社した。
あの時の決意がきっかけだった。
私はこれから、
未来を照らす光をささえ、
つくっていく。
